第23回地盤工学セミナー「土構造物等に係る防災・減災対策」を開催

 令和2年9月30日、唐津市高齢者ふれいあい会館(りふれ)において、(一社)佐賀県地質調査業協会の主催による令和2年度「土構造物等に係る防災・減災対策」の第23回地盤工学セミナーを開催した。共催に(公社)地盤工学会九州支部佐賀地区、佐賀県から後援をしてもらっている。セミナーには、県の職員・建設会社・建設関連会社等、約70名の参加があった。

講演1:「近年の九州における地盤災害発生状況と土構造物の危険度評価に向けた取り組みについて」
石藏 良平 氏(九州大学工学研究院社会基盤部門 准教授)

講演1の様子 九州大学工学研究院社会基盤部門 准教授 石藏 良平 氏
九州大学工学研究院社会基盤部門 准教授
石藏 良平 氏
 近年、九州では豪雨による地盤災害が多発している。今後、気候変動に伴い災害外力は増加することが予想されるため、被害の拡大が懸念される。豪雨への対策を効率的に行っていくためにも、降雨形態に着目した土構造物の被害状況を分析することが重要である。本講演では、平成29年九州北部豪雨や令和2年7月豪雨で発生した斜面、堤防、ため池などの地盤災害の特徴を紹介した。また、将来気象データを用いた、河川堤防の危険度評価に向けた取り組みについても併せて紹介した。

講演2:「佐賀県管理道路の防災・減災対策について」
満石 孝司 氏(佐賀県県土整備部道路課 技術監)

講演2の様子 佐賀県県土整備部道路課 技術監 満石 孝司 氏
佐賀県県土整備部道路課 技術監
満石 孝司 氏
 佐賀県では、「佐賀県総合計画2019」において、道路防災の推進を柱の一つと位置付け、道路法面の防災対策に取り組んでいるところです。道路防災点検や大雨等異常気象時の調査等により、法面のクラックや土砂崩壊、落石等の可能性がある箇所が確認されるなど、道路利用者の安全な通行に支障を及ぼす可能性がある場合は、道路法面の防災対策を実施することにより災害を未然に防止し、交通の安全性向上を図っています。本講演では佐賀県管理道路の防災・減災対策の現状について説明した。

講演3:「地球温暖化とミラクルソルの環境負荷低減技術」
原 裕 氏(日本建設技術(株)代表取締役 工学博士)

開会挨拶の様子 佐賀県地質調査業協会 理事長 日本建設技術㈱ 代表取締役 原 裕 氏
佐賀県地質調査業協会 理事長
日本建設技術㈱ 代表取締役 原 裕 氏
 近年、世界的に地球温暖化傾向に向かっており自然現象は、海水の高温化・台風の大型化・前線による豪雨災害等、またヒートアイランド現象を含めた温暖化対策を、建設業で少しでも環境負荷を低減させる様に取り組む必要がある。その一つとして、路面温度が高温化するのを確実に抑制するFWG透保水性舗装構造について説明した。

九建日報(2020.10.2)
佐賀建設新聞(2020.10.6)
C-net通信さが(2020.10.7)

認定講習:
CPDS No.596318(4ユニット)
CPD No.202008210007(3単位)

キーワード:
講演会,ミラクルソル工法,地盤工学セミナー,防災・減災対策,FWG透保水性舗装工法
ミラクルソル工法 特殊工法