平成30年度第26回技術研修会
「環境と防災と維持管理技術」を開催

 平成30年10月25日、唐津市高齢者ふれあい会館「りふれ」にて、平成30年度第26回ミラクルソル協会主催による「環境と防災と維持管理技術」技術研修会(共催:佐賀県ジオファイバー協会・佐賀県ニューレスプ協会・SSLアンカー協会・多数アンカー式補強土壁協会)を開催し、官公庁の職員をはじめ地元建設コンサルタント、建設業者、ミラクルソル協会員等、約130名の方々が参加した。

 冒頭、ミラクルソル協会理事長の原裕(日本建設技術㈱社長)は、「最近の自然災害は地球温暖化による気候変動が原因と思う。建設業に携わる我々は、少しでも緩和できるような工法を採用することが重要だ」と述べ更に、「災害が続くようであれば、土木構造物や斜面構造物に対して人命に影響を与えない設計が要求されてくる。それには、安全率の見直しが必要と思われる。今回の研修会が今後の仕事においての一助になれば幸いだ」と挨拶をした。

講演の様子 日本建設技術㈱ 原社長
講演の様子 日本建設技術㈱ 原社長
(ミラクルソル協会理事長)
 日本建設技術㈱ 原社長(ミラクルソル協会理事長)の講演は、「多目的環境材料ミラクルソルの活用技術」と題し、気候変動という地球規模での災害過多の環境の中、廃ガラスを再生資源化した多目的環境素材ミラクルソルを利用しての水環境・環境土木・環境緑化工法などを説明し、特に2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて路面温度の上昇を抑制するFWG・透保水性舗装工法を説明した。他工法と比較することで、路面温度を確実に低下させる同工法の有効性を説明した。
講演の様子 日特建設㈱ 技術本部 設計部 佐藤部長
講演の様子
日特建設㈱ 技術本部 設計部 佐藤部長
 日特建設㈱技術本部設計部佐藤康弘部長は「環境に配慮した斜面対策技術と最近の維持管理の話題」と題し、ジオファイバー工法・ノンフレーム工法・高強度ネット工法等、法面保護・補強・景観を損なわない工法の説明をされ、維持管理のついては道路土工構造物「切土・斜面安定施設・盛土」の点検要領について、又、特定道路土工構造物の定義と詳細点検の実施要領について実例を交えて説明された。
講演の様子 国土防災技術㈱ 佐賀支店 井上支店長
講演の様子
国土防災技術㈱ 佐賀支店 井上支店長
 国土防災技術㈱佐賀支店井上太郎支店長は「SSLアンカー工法およびアンカー工の維持管理について」と題し、「アンカー工には摩擦型と支圧型に大きく分類される。摩擦型アンカーの問題点としてアンカー体への引張亀裂発生による進行性破壊が挙げられる。この問題点を解消するため先端圧縮型のアンカーを開発している。又、この他にも拡孔型支圧アンカーも取り揃えている。」と説明され、維持管理については斜面・アンカー変状計測システム「ECOM」の設置・計測方法を説明された。
講演の様子 岡三リビック㈱ 執行役員 小浪技術開発部長
講演の様子
岡三リビック㈱
執行役員 小浪技術開発部長
 岡三リビック㈱執行役員小浪岳治技術開発部長は「道路土工構造物の維持管理の現状と動向」と題し、自然災害の影響を大きく受ける道路土工構造物は効率的な維持修繕の時期を把握し、適切な対策を施すことが望ましいとされている。ここでは、国土交通省が制定した道路土工構造物点検要領を説明され、又、補強土の維持管理手法に関する最近の研究成果および補強土壁の劣化シナリオに基づいた点検の実例を紹介された。

企画情報推進本部(ミラクルソル協会 副事務局長) 武冨 友徳  記

佐賀建設新聞(2018.10.27)
建設通信新聞(2018.10.29)
九建日報(2018.10.30)
C-net通信さが(2018.10.31)

会場の様子
会場の様子
パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子
キーワード:
ミラクルソル工法,ジオファイバー工法,ニューレスプ工法,技術研修会,ミラクルソル,ガラス廃材,再資源化,発泡廃ガラス,FWG
ミラクルソル工法 特殊工法